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ドラゲーメインのプロレス観戦記ブログです。
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「紳士たれ」
成人男性であれば、紳士に憧れますよね?
憧れねーよ、と思ったあなたは今だけでも憧れてください。
普段は英国紳士のごとく、紅茶をたしなみ、音楽はクラシック、常に冷静沈着清廉潔白一子相伝、スーツはアルマーニ、ユネスコやユニセフへの寄付は毎年欠かさず、女性にレディファーストは当然さ!を常に心懸けてる私ですが、昨日ちょっと紳士としての対応に困る出来事がありました。
では昨日の出来事を振り返ってみましょう。
私は最近駐車場を変えたんですけど、古い駐車場を解約するんで、契約時に預けてた保証金を返還してもらうために、不動産屋に行かないといけなかったんですね。
平日は当然仕事をしているので、仕事が終わってから行かないといけないのが面倒この上なかったんです。
まあ振込にしたら、振込手数料は引かれてしまうんで、めんどくさくても取りに行くって言ったのは私の方なんですけど。
と言うわけで、会社の昼休みに保証金を取りに行くことを不動産屋に電話したんですよ。
やっぱり紳士であれば事前の確認は当然ですから。
「すいません、私ペイタンと申しまして、駐車場解約の件でお電話させていただいたんですけど。」
紳士度100%です。
私がもしこの電話を受けた女なら惚れてます。
まあこのときは中年女性が出たのであいにく惚れることはありませんでしたけど。
「あ~、いつもお世話になっております。」
「本日、駐車場の保証金を受け取りにお伺いしようと思っているのですが。」
「はい、もうご用意できておりますので、いつでもお越し下さい。」
「本日は仕事なんで、18時半くらいになってしまうんですがよろしいですか?」
「あ~、一応業務は18時までですが構いませんよ。」
わざわざ取りに行くだけでもありがたいと思いやがれ!とは口が裂けても言いませんよ。
なぜなら紳士ですから。
「ありがとうございます。それで本日必要になるのは契約書原本だけで良かったでしょうか?」
「はい、契約書原本と保証金の交換になりますので、そちらだけで結構です。」
という会話を昼休みにしてたんですね。
特になんの変哲もない会話です。
そしてその日の仕事帰り・・・。
「すいません。遅くなりまして・・・。」
別に18時20分位に到着したので、申し訳ない気持ちはこれっぽっちもありませんでしたが、そこは紳士なので軽い謝罪から入ります。
すると、電話に出た中年女性事務員が保証金の封筒を出してきます。
「それでは契約書の方は・・・」
「これですね。」
私はアルカイックスマイルのような慈悲深い笑顔を浮かべながら契約書を手渡します。
「ありがとうございます。それでは受領書に住所氏名と印鑑をお願いします。」
「えっ?今日は印鑑を持ってきてないんですが・・・」
「あら?お持ちでないんですか・・・」
お互いに微妙な沈黙が流れます。
「拇印とかでいいですかね?」
警察以外で拇印なんかは取らせたくないんですが、こっちも早くカネを返してもらいたいんで、妥協案を提示します。
「ちょっと上に確認してみますので・・・」
と言って電話をかける事務員。
「・・・はいはい・・・拇印では・・・そうですか・・・」
声のトーンでダメなんだろうなという事は伝わってきます。
「申し訳ございません。ちょっと拇印ではダメなようで・・」
「はあ・・・、じゃあ後日その受領書に印鑑ついて返送しましょうか。」
とりあえずこっちは仕事帰りだし、早くカネをもらって帰りたい訳ですよ。
当然返送用の封筒はそっちで用意しろよって空気は出しておきます。
「保証金は受領書がないとお渡し出来ないんですよ。」
「はあ。」
「ご自宅はお近いですか?印鑑を取りに行って頂くことは・・・?」
「え?それは一度帰って印鑑持ってこいって事ですか?」
ちょっとふざけんなと。
なんで俺が今から家に帰って印鑑持って、また不動産屋まで足を運ばないといけないんだ?
もし、おまえが20代前半のかわいい女の子(小西真奈美似でお願いします。)で
「私のせいで迷惑かけてしまってごめんなさい・・・。
私のせいで・・・。
うっ・・・うっ・・・。」
と涙を流してたなら、私は迷わず胸ポケットにあるバーバリーのハンカチをそっと手渡し
「涙を拭いてくれないか。
君の涙を見るのはとても辛い。
なぜなら君の涙は男を狂わす禁断の果実・・・。
そう、君がイブなら僕はアダム・・・。
今から印鑑というリンゴを持って必ず帰ってくるよ。
そして一緒に新しい未来を築いていかないか?」
「・・・あなたを・・・信じていいんですか?」
「このまま君だけを奪い去りたい。」
「・・・ハイ、私待ちます!いつまでも・・・いつまでも待ってますから!」
「僕を信じてくれてありがとう。すぐに戻るがひとまずお別れだ。・・・アバヨ。」
と、DEENや柳沢慎吾もびっくりのセリフを残し、迷うことなく家から印鑑を持って来るのですが、前にいるのは中年女性。
いや、はっきり言ってしまえばただのオバハン。
そのオバハンが、申し訳無さはこれっぽっちも見せずに
「ええ、どうでしょう?」
ですよ。
おまえアホか?
ワイが昼に電話した時に持って行くのは契約書だけでええんか?って確認したやんけ!
そん時ワレどう言うた?契約書だけでええって言っとんたんちゃうんかい!ボケが!
と、つい平次兄ちゃんや千堂君のようなエセ関西弁が心の中に渦巻きましたね。
心の中で天使と悪魔が囁くってよく漫画や小説で出てきますが、この時今までの人生で初めて天使と悪魔の囁きが聞こえてきました。
「あなたは紳士なのよ。紳士たるもの常に冷静に対処するべきよ。」(天使)
「おまえここまでバカにされて黙っとってええんか?一発かましたらんかい!」(なぜか関西弁の悪魔)
天使の囁きにのるなら冷静に
「いや、私は本日確認の電話を入れて、その時にあなたは契約書だけでいいとおっしゃったはずです。
印鑑が必要なら、"認めで結構ですので印鑑をお持ちくださいね。"と言うべきです。
それを聞いていたら私は印鑑を持参していました。
つまりこれはあなたのミスなのではないですか?」
一方悪魔の囁きにのれば
「はぁ?なめんなボケが!
なんでワシがもっぺんこんなトコに来なあかんねん!
ええから早くカネ寄越さんかい!
アホンダラ!
アホンダラ!
アホンダラ!」
一瞬、悪魔の囁きにのりかけましたが結果は・・・
「いや、それはちょっと・・・」
はい、出てきたのは天使でも悪魔でもどちらでもない優柔不断でチキンハートなコーモリ君。
「そうですか・・・。」
数秒の沈黙・・・。
「それでしたら私が仕事終わってからそちらに向かいますので、そこで印鑑押していただいていいですか?」
「そうして下さい。」
と言うわけで、結局晩飯食ってる最中に、オバハンが来たんで受領書に印鑑押してカネもらいましたよ。
結局、紳士なんか糞喰らえ。
日本人には優柔不断なコーモリが似合ってることを実感する出来事でした。