ありがとう王子、そしてさようなら王子~12.2 東京・後楽園ホール アンソニー・W・森引退興行~ 2010年12月2日の後楽園ホールで王子ことアンソニー・W・森は10年の現役生活にピリオド。 メインイベントでは王子を笑顔で送り出せるような引退試合を仲間達が見せてくれました。 そして最後まで王子は王子らしさを失わずエレガントにリングを去っていきました。 第1試合 超神龍&琴香&苫小牧卓也 VS CIMA&ドラゴン・キッド&スペル・シーサー 新人トリオはゴングが鳴る前に奇襲攻撃を仕掛けCIMAに狙いを絞るも、CIMAは苫小牧にインディアンデスロックを決めると琴香をブレーンバスターで投げ飛ばす。 紙テープが満載のリング上でしばらく試合をしてたので、ロープに走ったCIMAがちょっとすべるシーンもあり。 シーサーは琴香にロメロスペシャル。 新人トリオも苫小牧の逆水平チョップから琴香のダイビングフットスタンプで一矢報いようとするが、最後はヨシタニックでシーサーが超神龍から勝利。 試合後にCIMA、シーサー、キッドはそれぞれコーナーからトンボをきって退場。 第2試合 谷嵜なおき VS ドン・フジイ 谷嵜がフジイを場外に落とすと、フジイは谷嵜と入れ替わりですぐにリングイン。 そしてリングに戻ろうとした谷嵜を場外に蹴落とすと、エプロンからプランチャ。 その後も谷嵜をエプロンにノド輪落としで叩きつけるフジイ。 リング内に戻るとチョップ合戦から谷嵜がDHを決めるも、フジイはノド輪落としで返す。 そして再度場外戦へなだれこみ、2人はバルコニーへ。 谷嵜を落とそうとするフジイに対して神田とKzyが救援に入る。 すると3対1でやられてるフジイの救援にもっちーとアラケンが登場。 そんなこんなでフジイと谷嵜は神田Kzyともっちーアラケンを置いてリングに戻る。 フジイは谷嵜をコーナーへ振り串刺し攻撃を仕掛けるが、谷嵜は玉金を盾に使いレフェリー不在状況となる。 そこへセコンドが介入し谷嵜はフジイにDH。 谷嵜は再度串刺し攻撃を狙うがフジイはこれをかわすと、すかさずセコンドのアラケンが酒噴射。 そこをフジイが外道クラッチで丸め込んで3カウント。 第3試合 神田裕之&Kzy VS 望月成晃&新井健一郎 第2試合終了後Kzyがマイク。 「おい、もっちー。 オマエが入ってくると、みんなでもっちーコール出来ないだろ?」(Kzy) と言って傷だらけの栄光を歌いだす。 お客さんのもっちーコールも受けると、Kzyは続けてサビまで歌おうとする。 なんだ、このどや顔は(笑) そこをもっちーが蹴り飛ばして試合開始。 アラケンともっちーにいたぶられるKzyだが、谷嵜の介入もありアラケンに的を絞る神田&Kzy組。 Kzyのカミカゼから神田がダイビングエルボー、そしてKzyがKzyTIMEに行くがアラケンは剣山で迎撃。 神田ともっちーがリングイン。 神田はジョン・ウー狙いも2回続けて失敗に終わる。 もっちーとアラケンは神田に狙いを定めアラケンの追突注意からもっちーが一角蹴りを仕掛ける。 しかしこれは神田が回避すると、場外にいた谷嵜がもっちーのヒザにボックス攻撃。 アラケンはバックを取られた神田に対して急所攻撃から丸め込むもKzyがカット。 最後は谷嵜のレッドボックス攻撃から神田がジャーマンにつなげてアラケンから3カウントを奪う。 試合後にアラケンは谷嵜に一騎打ちを要求。 「ビール瓶で頭カチ割ってやる。」(アラケン) 「ゴミはゴミ箱に捨てたるわ。」(谷嵜) ------------------------------------ ☆12月12日(日)愛知・名古屋国際会議場 新井健一郎 VS 谷嵜なおき ------------------------------------ 第4試合 斎藤了&堀口元気 VS サイバー・コング&KAGETORA 試合は斎了とKAGETORAから。 力比べは斎了が勝るものの、KAGETORAはアームホイップからドロップキックで場外に出すと飛ぶと見せかけてポーズ。 続けて元気が元気よく出てくるもサイバーを前にするとコーナーへ戻る。 そして斎了と2人がかりでサイバーに挑むがダブルラリアットで弾き飛ばされ、ダブルブレーンバスターもサイバーに逆に投げ飛ばされてしまう。 その後は元気が捕まってしまう。 KAGETORAが元気のエクステを掴んで投げ飛ばせば、サイバーは元気をリフトアップスラム。 見かねた斎了はリング内まで駆け寄り元気の状態を確認すると「H・A・G・E!」コール。 パワーを受けた元気はコルバタをKAGETORAに決めると、斎了との「マラハ!」「イサッパ!」 しかしKAGETORAも延髄切りを元気に決めてサイバーに交代すると、サイバーは斎了に対してサイバーカッター。 一進一退で進む中、元気がバックスライドフロムヘブンをサイバーに仕掛けるが、サイバーの重さの前に潰されてしまう。 するとKAMIKAZEタッグはクロスボンバーから、サイバーがダイビングエルボードロップも斎了が何とかカット。 そしてKAGETORAは半月から一騎当千を狙うが、元気はすかさずバックスライドフロムヘブンに丸め込み3カウントを奪い勝利。 試合後にサイバーはセコンドに付いていた苫小牧をボディスラムで投げ飛ばすとそのまま退場。 残されたKAGETORAは戸惑うような表情。 第5試合 YAMATO&鷹木信悟 VS B×Bハルク&PAC 信悟はシャツを着たままの試合。 袖から白のテーピングが見えたので、脇腹辺りを負傷してるのか? 試合はハルクと信悟から始まり、ブレイブゲート戦を控えてるYAMATOとPACがリングイン。 YAMATOはドロップキックで先制するが、PACもスワンダイブ式のドロップキックでお返し。 さらに飛ぼうとするPACだが、YAMATOは場外からイスを投げ入れて阻止。 その後YAMATOはPACの左腕に集中攻撃。 PACは自陣コーナーへYAMATOを引き込むが、YAMATOはハルクをコーナーにぶつけて信悟にタッチ。 信悟とYAMATOはハルクを2人がかりで殴りつけていく。 さらにYAMATOはシレっとペットボトルでハルクの頭を小突く。 ハルクもYAMATOにボディスラムを返してPACに交代すると、PACはその場飛びムーンサルトプレスからケブラーダを仕掛ける。 しかし場外からYAMATOは足を掴んで阻止すると、場外でPACに対して垂直落下式ブレーンバスター。 PACをリング内に戻すと信悟のセントーンやYAMATOの串刺しエルボーで攻め込んでいくKAMIKAZEタッグ。 しかしPACはYAMATOのバックドロップを着地して延髄切り。 するとハルクは信悟に串刺しブートからスワンダイブミサイルキック。 そしてハルクがYAMATOを場外に蹴り落とすと、ハルクと手を繋いだ状態でコーナートップに駆け上がったPACがロープ上で体の前後を入れ替えて滞空時間の長いラ・ケブラーダ。 その後WORLD-1は信悟に合体攻撃を決め、続けて決めたPACのシューティングスタープレスもYAMATOがカット。 するとYAMATOは場外に落ちたPACに対して珍しくトペ。 リング内ではハルクと信悟。 信悟は左のパンピングボンバーを決めるが、ハルクもファーストフラッシュから頭部へのソバット連発。 さらにカカト落としが後頭部にクリーンヒット。 ハルクは再度ファーストフラッシュを狙うが信悟が立ち上がらないため、カバーに行くとそのまま3カウントが入る。 試合後もダウンしてる信悟を蹴飛ばすハルク。 「オレと鷹木はああいう関係だから。 今までずっと負け通してきたけど、今日はそれを一つ返しただけ。 今日の試合じゃ蹴り足りない。 YAMATOが邪魔してくるけど、オレの眼中には鷹木信悟しかないから。 YAMATOなんてオマケでしょ。 オレが一番鷹木信悟の怖さを分かってるけどこんなもんじゃない。 オレもこんなもんじゃない。」(ハルク) ハルクのこういう姿はいいね。 信悟を相手にした時のギラギラしたようなハルクは魅力が倍増するからなぁ。 他の相手には出さないのか出せないのかどっちなんだろう? 一方KAMIKAZEはバックステージでもサイバーとKAGETORAでゴタゴタしてる様子。 第6試合 土井成樹&菅原拓也&Gamma VS 吉野正人&横須賀享&K-ness. 試合は土井軍団の奇襲からスタート。 Gammaがクネスを、菅原が享を場外に落としてリング内は土井と吉野。 土井は吉野の胸板にチョップを叩き込むも、吉野は土井をスピードで翻弄するとコルバタ。 享と菅原のエルボー合戦から、リングに戻ってきたクネスを土井軍団が3人がかりでいたぶる。 しかしクネスもニールキックをGammaに叩き込むと自コーナーに連れ戻し太鼓の乱れ打ち。 その後享が土井軍団に捕まり、股間にGammaの竹刀攻撃を受ける。 享は菅原のバックを取るも再度急所攻撃をされてしまう。 しかし菅原のキックを受け止めた享はお返しとばかりに急所攻撃から、土井と菅原に連続してジャンボの勝ち! そしてGammaが竹刀を持ってリングインするも、享は竹刀を掴んでGammaと引っ張り合う。 その竹刀を踏み越えてクネスが菅原に飛び掛かる。 Gammaはクネスにフラッシュバックを決めるが、クネスはGammaに青き光。 これは土井がカットに入るが、吉野にはフロムジャングルを喰らってしまう。 菅原は吉野に風車式バックブリーカーを決めコーナートップに上がる。 すると享が一足先にコーナーに上がると菅原に対して雪崩式エクスプロイダーから横須賀ライナーもカウント2。 そして吉野の高角度ミサイルセントーンを狙うも、土井は享にミサイルキックを誤爆させる。 しかし走りこんできた土井に対してクネスカはジャンボの足! さらに吉野がトルベジーノを決めると、3人がかりの幻壊もGammaがカット。 ロープに走ったクネスに対して菅原が場外からレッドボックス。 さらにエプロンに上がりボックス攻撃を狙うが、これはクネスが避けたためGammaにヒット。 そしてダークネスバスターを狙うクネスだが、Gammaはガンマスペシャルに切り返す。 そこへ土井がバカタレスライディングキック。 さらにGammaがブリッツェンを決めるがカウント2。 ならばとGammaは再度ブリッツェンの体勢に入るが、クネスはここで光の輪。 一度は菅原によってひっくり返されるが、享が逆にひっくり返す。 そしてクネスは再度光の輪で押さえ込むと3カウントが入る。 試合後にカウント2を主張するGammaに対してクネス。 「冷静になればいつだってフォール取れるんだよ。」(クネス) 「クルクル回しやがって! どんだけ回せば気が済むんだよ! まあ今日勝ったところでツインゲートのチャンピオンはGammaと土井成樹なんだよ。」(Gamma) 「その通りや。 今日なんかただの消化試合や。 そんなことより吉野。 福岡国際センターでのタイトルマッチ決まったな。 オレは2年前の福岡で初めてドリームゲートを取ったんや。」(土井) しかし会場からは「だから?」の声。 「まだ続きがあるんや。 吉野、オマエは去年の福岡国際で丸坊主になったよな。 どっちが勝つか分かってるな?」(土井) ここで土井ちゃんのマイクを食い気味に吉野がマイク。 「ゴチャゴチャやかましいんじゃ! 馬鹿の一つ覚えみたいに福岡福岡言いやがって、ここは東京やぞ。 年内にもう一回後楽園あるよな。 オレとオマエが福岡でドリームゲートをすればツインゲートは出来へんよな。 次の後楽園でツインゲートに挑戦させろや!」(吉野) 「東京なんかどうでもええんじゃ。 オレは福岡の話をしとんじゃ。 日本の中心は福岡やぞ。」(土井) まあ関西から遠征してる人間に言わせればどっちでもいいんですけどね。 あ、日本の中心は大阪ですよ。 土井はツインゲート戦を嫌がるも、Gammaはクネスカ以外がパートナーならOKと条件を出す。 「完璧主義者のオレが何も考えずにこんな発言するわけないやろ。 チャンピオンチームは土井とGamma。 オレと土井がやりあうとして、Gamma、オマエの相手はコイツしかおらんやろ。」(吉野) ここで登場してきたのはなんとCIMA! 「吉野、オレは今のオマエに乗るで。」(CIMA) とCIMAは吉野とのタッグ結成を受ける。 「八木! こんな無茶苦茶な話認められるわけねーよな!」(Gamma) と不満顔だが、八木さんはいつもの通り 「面白れーじゃねーか! 楽しみだなー!」(八木) と言ってあっさりと次回後楽園でのツインゲートタイトルマッチ決定。 ------------------------------------ ☆12月21日(火)東京・後楽園ホール 【オープン・ザ・ツインゲート統一タッグ選手権試合】 《王者組》 《挑戦者組》 Gamma CIMA 土井成樹 VS 吉野正人 ------------------------------------ 「楽しみじゃねーよ!」(Gamma) と言ってGamma達は退場。 リング上に残ったのはCIMAと吉野達。 「オレがオマエに呼び出されるとは思わんかったわ。 中々ええマイクやったで。 オレと吉野がタッグ組むのはメチャメチャ久しぶりちゃうか?」(CIMA) 「4年ぶりくらいか。 でもWARRIORS的には問題ないか?」(吉野) 「そら、大アリでしょ。 完全なスタンドプレーやからね。 一つだけ条件がある。 悪いけどベルトを取った後はその場で返上させてもらうぞ。 WARRIORSには何がなんでもツインゲートのベルトを取ってもらいたいチームが居るからな。」(CIMA) 「オレはアイツらからベルトを取ったら満足や。 クネスカも大人しくしてもらうつもりはないし、CIMAの条件飲もうやないか。」(吉野) 「WARRIORSは元気と斎了にベルトを狙ってもらって、 CIMAはDKと2回転ムーンサルト男のリコシェを加えてトライアングルを狙わせてもらうわ。 オレはまだまだ暴れたるからな。」(CIMA) そしてCIMA退場後、吉野とクネスカで〆て前半戦終了。 第7試合 アンソニー・W・森引退試合 アンソニー・W・森&吉野正人&B×Bハルク&PAC&横須賀享&K-ness.&スペル・シーサー VS CIMA&ドラゴン・キッド&堀口元気&斎藤了&望月成晃&ドン・フジイ&新井健一郎 試合開始前に王子のこれまでの軌跡がビジョンに流れる。 森ken太郎としてのデビュー。 斎了との愛情ストーリーは闘龍門時代の名物。 菅原には何度も裏切られてきました。 ロイヤルブラザーズ解散後はイタコネに加入し初代トライアングルゲート王者となりました。 そして王子にスポットが当たった時といえば、やはり岸和田兄さんとの抗争。 自らリーダーとなりPos.Heartsを結成。 また、当時ブレイブの絶対王者として君臨していた吉野を下した王子。 アンソニー・ターボ・森になった時もありました。 学級委員として戸澤塾に入校したこともありました。 そんなアンソニー・W・森の引退試合が幕を開ける。 最初に登場してきたのはいっちゃんを先頭としたCIMAチーム。 なんと入場曲は闘龍門のオープニングテーマEpisodes~序章~。 対する王子チームはelegance heartで入場。 選手コール時、王子には大量の紙テープ。 試合開始は王子と斎了から。 普通のグラウンドの攻防にも気持ちが入る2人。 一度離れた時に斎了はCIMAから「思い残すことはないか!?」と問われると斎了はまだまだとばかりに再度ロックアップしていった。 そして斎了は王子に「乗れ」と言い肩車するとタイタニックポーズを披露するが、そこへ空気の読めない?ドン・フジイ登場。 ポーズを決めてる王子に対して逆水平チョップ一閃。 会場から、相手チームから、そして味方チームからも一斉にブーイング。 その後も厳しい攻めを続けるフジイをアラケンがなだめるシーンも。 そしてハルクとシーサーが入ってくるとPos.Heartsが3人揃ってのドロップキックをフジイに決め、王子の危機を救う。 キッドとシーサーのやり合いを経て吉野がキッドを捕まえると、吉野は王子を呼び込む。 「イタコネの連携行くぞ!」(吉野) 吉野がキッドを抑えた状態から王子がフェースバスター。 続いて王子がキッドにスリーパーを決めたところにCIMAがカットに入ろうとするが、CIMAは思い悩んだ末カットせず。 そしてキッドと王子がエルボー合戦を展開するが、そこへ再度出てきたのがドン・フジイ。 フジイは王子に串刺しラリアットを決めると、王子の体をロープにくぐらせてもっちーのミドルキックを呼び込む。 もっちーはちょっと躊躇するが、しっかりと王子の胸板にキックをぶち込んでいく。 ダウンしてしまった王子に対してフジイはCIMAとのウルトラトゥンバ。 続いて元気がリングインすると、王子の髪の毛を掴み 「オマエのフサフサの髪の毛が気に入らなかった。」(元気) と叫びながらホイップして、抜けた王子の髪の毛を自らの頭皮に振りかける元気。 これは自分の髪の毛を増やすのが目的ではなく、間接的だがこれからは王子の分も頑張るぜというメッセージを表現したに違いない。 さすが元気だぜ。 続いてアラケンも愛を込めた頭突きを一発叩き込む。 しかし王子もアラケンにDDTを決める。 字では書きづらいが、その後串刺し攻撃中に斎了と王子がハグ。 もう誰も止めねーよ(笑) その後、場外へ出たCIMAチームに対して王子がコーナー越えのプランチャ。 全員が受け止めてくれた王子に対して、続けて放ったいっちゃんのコーナー越えプランチャは誰も受け止めてくれず。 場外で膝が痛いとうずくまるいっちゃんだが誰も気に止めない。 リング内ではCIMAを捕らえた王子チームによるCIMAの右腕への攻め。 そして王子はCIMAの右腕を掴んで 「行きますよー!」(王子) しかしCIMAはその腕を振りほどく。 場内からブーイングが起こるも 「どこ行くつもりやねん! オマエ一人では行かさんぞ。 どうしても一人で辞めるって言うんなら、オレを一発張っていけ。」(CIMA) 感動的なCIMAの問いかけに対して王子の返答はCIMAの頬を張って、そして改めて場内も一緒に 「行きますよー!」(王子) リング内では享がもっちーに足横須賀。 そしてシーサーがキッドにSAITOスペシャル、吉野はアラケンにフロムジャングル、斎了が享に足4の字、クネスがCIMAを捕らえて、リング中央では王子がもっちーにエスカルゴ! キッドを捕まえた王子チームはPACの450°スプラッシュから王子がエレガントーンもカウント2。 ならばとキッドに対して串刺し攻撃を仕掛ける王子チーム。 しかしキッドは最後の王子の攻撃をかわすと、その後は王子に対してCIMAチームが串刺し攻撃。 そしてCIMAの惜別のヴィーナスからキッドがスーパーフランケンシュタイナー。 さらにフジイがノド輪落としで続く。 そしてビーチブレイク狙いの元気に対して王子は前方回転エビ固めで丸め込むもカウント2。 王子を捕まえた元気に対して、もっちーの三角蹴りが誤爆すると、フジイのラリアットも元気に誤爆。 王子をどかせてから放っていったCIMAのトラースキックは元気にヒット。 もはや誤爆ではないな。 アラケン&斎了&キッドのドロップキックも元気にヒットすると、最後は元気に王子がエレガントマジックを決めて3カウント。 試合後に王子の引退セレモニーが行われる。 各マスコミの贈呈式の後に現選手会長のハルクからも金一封が送られる。 ハルクが選手会長だったことは驚いた。 そこへ花束を持った土井ちゃんと菅原が登場しエプロンへ上がる。 土井ちゃんは花束を王子に投げつける。 そして菅原は相変わらずの口調で 「森、お疲れ。」(菅原) と言うと花束で王子を一撃。 これががっちゃんなりの愛情なんだと拍手を送る会場の中、王子はマイクを握り 「ヘンリー!」(王子) と呼びかける。 それを聞いた菅原は入場口の前で立ち止まる。 会場のヘンリーコールの中 「……花束ありがとう。」(王子) と礼を述べた王子に対して菅原は振り返ることはなかったが、その代わりに腕を上げて答えた。 もうがっちゃんがカッコよすぎて何も言えないよなぁ。 そして改めて王子がマイク。 「今日は個人的なことで、このような試合をやらせていただいてありがとうございました。 最後はたくさんの仲間と試合をしたいと考えていたので、ダブルヘッダーの皆さん、本当にありがとうございました。 同期の土井君と受付に駆けつけてくれた岩佐君、それから試合が出来なかったけどドラゴンゲートの仲間達ありがとうございました。 最後にカウントを入れていただいた玉岡さん、コールをしていただいた菊池さん、他のスタッフの皆さんも本当にありがとうございました。 最後に、アンソニーを10年間見守ってくださったファンの皆さん、ありがとうございました! そして…さようなら!」(王子) そして10カウントゴング。 そして最後に菊池さんが 「エレガントプリンス、171センチ、70キロ、アンソニー・W・森~!」 とコールしたところで再度大量の紙テープがリング上に投げ入れられる。 そして両チームが全員リングに上がり王子を胴上げして記念写真。 なんかイジメられてるように見えるな(笑) 少なくともドラゲー随一の泣き虫の享とCIMAに加えて、王子とは深い付き合いだった斎了は泣いてた。 片や満面の笑みを見せてくれた王子は手を振って退場。 速報にも書いたけど、このメインイベントは闘龍門を思い起こさせた試合。 CIMAのチームには闘龍門1期生~4期生+もっちーが揃ったという要因はあったものの、自由でハチャメチャな中にも、笑いあり、涙あり。 会場も後楽園ホールではなくまるでチキンジョージのような錯覚を起こさせた。 出来ればクネスカの2人もCIMAチームに移っていればもっと闘龍門密度が濃密になったかもしれないけど、まあそれは仕方ないか。 闘龍門からドラゴンゲートに移ってからはこういう雰囲気がなくなっていったからね。 団体が進んでいくにつれて新しいレスラーがデビューし、新しいユニットが生まれることによって必然的に昔の雰囲気が薄まっていくけど、この試合に限ってはこの闘龍門の空気を出してくれて良かったと思う。 皆が本当に楽しそうに試合をしてる感がヒシヒシと伝わってきたからね。 だからこそ吉野が以前に「笑顔で送り出したい。」と言ってたように、会場全体が笑顔で王子を送り出せることにも繋がった。 そして本来ならリング内で王子を送り出さないといけなかったのが土井ちゃんとがっちゃん。 この日会場入り口に立っていた岩佐と共に土井ちゃんは王子と同じ闘龍門5期生。 まだ岩佐が復帰できない以上、王子が引退したことで5期生で残るのは土井ちゃんだけになってしまった。 そしてがっちゃん。 王子の陽のパートナーが斎了だとすればがっちゃんは陰のパートナー。 王子を語る上でがっちゃんを外すわけにはいかないくらい、王子のプロレス人生の中で重要なウェートを占めるレスラー。 しかし立場上リングで見送ることできなかった。 だからこそ花束で殴るがっちゃんなりの見送り方だったんだろう。 それが分かってるから、会場も大拍手で王子を殴ったがっちゃんを見送った。 ホントに素晴らしいワンシーンでした。 是非GAORAではノーカットで放送して欲しい。 王子は決してリングの真ん中に居るレスラーではなく、気が付けばそこに王子が居たというタイプ。 ハルクがダンスを踊ってる隣には王子が、キッドが高角度のスーパーフランケンシュタイナーを決めた土台には王子が、誰かがハサミを構える視線の先には王子が(笑) 主役は常に相手側だったかもしれないけど、もちろんプロレスにはこういうレスラーも必須。 主役だけでは興行は成り立たないし、相手の良さを引き出すことにかけては団体内でも元気や享に引けをとらなかったと思う。 そしてウルティモ校長が決めたキャラを最後までやり通したのも王子くらいかな? 土井ちゃんや岩佐はキャラを卒業したけど、王子は最後まで王子キャラを貫いた。 昨今、巷にはびこる王子キャラは数知れず。 ハンカチ王子だの、ハニカミ王子だの居るけれど、ドラゲーファンから言わせれば王子と言えば後にも先にもアンソニー・W・森ただ一人。 試合中も試合後も丁寧で優しい王子はエレガントプリンスという言葉が本当にふさわしいレスラーでした。 ありがとう王子、そしてさようなら王子。 次は会場でスーツを着た王子に会えることを楽しみにしています。 10年間お疲れ様でした。 PR